Nadcap認証取得支援

Nadcapとは?

Nadcap」って何?

「Nadcap」 とは、National Aerospace and Defense Contractors Accreditation Programの略語で、国際特殊工程認証制度のことです。

もう少し、詳しく説明しますね。

Nadcapとは、航空宇宙・防衛部品製造において、全てのサプライヤの品質を維持することを目的とした特殊工程管理の為の認証プログラムのことです。
特殊工程とは、「製造およびサービス提供の過程で生じるアウトプットが、それ以降の審査及び測定で検証することが不可能な場合(製品が使用されサービスが提供された後でしか不具合が顕在化しない場合)」の作業工程のことです。
特に材料が加熱や化学的に処理された場合、外観では材質の適正性が判断出来ない工程であり、後工程での材質検査や非破壊検査(NDI :Non Destructive Inspection)で合否を判定しなければならない。
具体的には、溶接、熱処理、表面処理、ショットピーニング、非破壊検査などが該当し、 航空機の安全性に影響を及ぼす重要工程である。
Nadcapとは、その製造およびサービスのプロセスの妥当性を確認するため、設備・工程・ 人を承認する制度である。

詳細な経緯等

従来、熱処理や溶接の特殊工程は作業対象(受注した部品)の航空機プライム・メーカーの承認が必要でした。
航空機プライム・メーカーが特殊工程作業を有するサプライヤ等を個別に承認していましたが、グローバル化に伴い、サプライチェーンも増大し、航空機プライム・メーカーが単独 で多くのサプライヤの特殊工程を承認及び維持することが経済的、時間的にも困難となり、Nadcap認証制度が始まりました。
また、サプライヤも、個々のカスタマー(プライム)の審査を受け認定を受けていましたが、これは逆にサプライヤにとっても多くの顧客の審査を個々に受審する必要があることを意味していました。
このため第三者機関(PRI :Performance Review Institute)が代表して審査することにより、審査回数の軽減が可能となりました。
1989 年11 月、米国政府と業界提携会議(Industry Equal Partners Conference)は、 プライム・メーカー毎に、各サプライヤへ個別に実施されてきた審査の重複を排除し、統一された手法の開発・導入を推奨することとしました。
そして、1990 年7 月に非営利団体PRIが設立された。以降、現在に至るまで、PRIは、プライムの代理人として、Nadcap認証の審査等の管理運営業務を行っています。
PRIの本部は米国ペンシルバニア州にありますが、航空機産業化のグローバル化の進展とともに、各地域における審査に対応するため地域事務所が設置されています。アジア地域では2017年現在、北京事務所及び日本事務所が管理運営業務を行っています。

近年の動向

ボーイング、エアバス、GEなど世界の航空機及びエンジンメーカーはサプライヤーに対してNadcap認証を取得するように求めています。
このPRIには、機体メーカー(ボーイング、エアバス、三菱航空機等)、エンジンメーカー(GE、ロールスロイス等)、装備品メーカー(ハネウエル等)がプライムメーカーとして参加しており、サプライヤにNadcap認証取得を義務付けております。(50社以上のプライムメーカー)

日本における動向

一方、日本においてはどうでしょうか?実は、Nadcap取得を希望する企業は増えてきており、民間機を中心に航空機産業は拡大傾向にあります。つまり、海外メーカーから受注を取り付けるためには、Nadcap認証取得は必須条件だからです。
一方、Nadcap認証を取得する動きは日本だけでなくアジア全体に広がっており、特に顕著なのは中国です。これまで、日本の中堅・中小企業は、重工メーカーを経由したボーイング向けの部品製造などで存在感を示してきました。このNadcap認証の申請数から見ると、今後は中国や台湾などとの受注競争が激化する可能性がり、航空機市場は世界的な伸びが予測されるだけに、日本勢には海外企業から直接受注できる高い品質管理能力を問われることになります。
すなわち、Nadcap認証取得企業は、グローバル市場に飛躍できる切符を手に入れることが可能になるわけです。

Nadcap認証の対象となる「特殊工程」とは?

「特殊工程Special Process」

  1. 従来型機械加工(Conventional Machining as a Special Process/CMSP)
  2. 化学処理(Chemical Processing/CP)
  3. コーティング(Coatings/CT)
  4. 熱処理(Heat Treating Materials Testing/HT)
  5. 測定および検査(Measurement and Inspection/MI)
  6. 材料試験(Materials Testing/MTL)
  7. 非破壊検査(Non Destructive Testing/NDT)
  8. 特殊機械加工(Nonconventional Machining/NM)
  9. 非金属材料製造(Non Metallic Materials Manufacturing/NMMM)
  10. 非金属材料試験(Non Metallic Materials Testing/NMMT)
  11. 表面強化(Surface Enhancement/SE)
  12. 溶接(Welding/WLD)

「システムズ・アンド・プロダクツ(Systems & Products)」

  1. エレクトロニクス(Electronics/ETG)
  2. エラストマーシール(Elastomer Seals/SEAL)
  3. シーラント(Sealants/SLT)
  4. 品質システム(Aerospace Quality Systems/AQS)
  5. 油圧作動油供給システム(Fluid Distribution Systems/FLU)
  6. 複合材料(Composites/COMP)

Nadcap認証取得の流れ

具体的にはどのような作業が必要で、どれくらいの期間、費用が必要なのかな?

NadCap認証取得には、事前準備〜書類審査〜作業審査等流れで概ね最低でも1年かかると見積もられます。

では、簡単に説明します。

Nadcap取得のスケジュール

一般的なNadcapの事前準備のプロセスを下図に示します。

簡単に流れを説明すると、

  1. 受審申込み(1年前):WEBシステム「eAuditNet」で申し込み、取得関連情報・手続きを確認し、事前準備を開始
  2. 事前準備
    • 要求事項による社内体制準備
    • チェックリストの内容確認
    • 作業手順書、指示書、記録等必要文書の整備及び英文化
  3. 内部審査の実施
  4. 本審査
    • 書類審査
    • 作業審査
    • 不適合「Non Conformance」の協議
  5. NCRへの対応(審査後)
    • NCR「Non Conformance Report」への是正処置返答の提出
    • NCRの不具合処置の対応
      • PRI本部のスタッフエンジニア(Staff Engineer)が担当する。(書類のみでの判断)
      • 受審側からの是正回答が1回で受理されることは少ない。
      • 審査中もしくはNCER処置に不備があると、審査が中断や無効となる。受審者は不合格決定後90日後以降に再審査を受けることができる。
  6. NCRがクローズされると、eAuditNetにその旨(Close)が記入され、1ヶ月以内に認証書(Certificate)が送られてきます。(Nadcap認証取得完了

平均的な審査日数と概算費用

本審査

受審する特殊工程に応じて異なるが、平均では3日間程度を要するものとされています。
受審費用の基本料金は、審査に必要な日数と審査員の人数に応じて設定されています。(認証を取得する工程が多いほど、日数や審査員数は増えるため費用も膨らむことになる)
目安として審査日数と費用は特殊工程の種類によるが、概ね下記例のとおりです。

  • 特殊機械加工(Non-Conventional Machining ): 2日 $4,530
  • 熱処理(Heat Treating) :4日 $6,040
  • 溶接(Welding): 2日 $4,740
  • 複合材料(Composite): 4日 $6,040
  • 非破壊検査(NDT) :3日 $5,225

事前準備等

受審費用に加え、準備に関する間接費用なども必要になります。
Nadcap認証に取り組む日本のサプライヤ企業は、英語資料の翻訳費や文書の英語化等に加え、品質管理部門の体制拡充のための人材確保や、NCRにより指摘された不適合事項への対応に伴う設備投資などの経費が別途必要となります。
期間については、前述のとおり、最低でも1年間は必要です。(社内の既存態勢の品質管理体制の整備度にもよる)
しかし、最小の費用で効率的に取得する最も重要なポイントは、専門的な知識を持つコンサルティング・サポートを得て実施することです。

弊社のコンサルティングについて

弊社のコンサルティングの基本は、企業様の目的・目標等を踏まえ、企業様の品質管理体制等現状を的確に調査し、最適な認証取得プランを提示し、取得から更新、最終的には企業様が自立できるようにサポートすることです。
弊社には、Nadcapプログラムの特徴・性格を理解し、航空造修システム、各特殊工程に精通したスタッフを多数在籍しております。
Nadcap認証審査の取得には、システムの構築から品質マニュアル・該当する手順書類の英文化、ACチェックリストに基づく自己(内部)監査による是正処置まで審査準備作業として実施する必要があります。
弊社では、審査準備から審査後の是正処置、認証取得まで、企業様のニーズに合わせた支援をさせていただきます。

コンサルティング内容

支援内容や支援スケジュールについては、認証取得対象の工程内容や企業の品質管理体制の成熟度等により変動します。

支援内容

支援項目 支援内容 支援回数
審査準備支援 審査基準であるACチェックリストの内容の理解及び企業様の現状からの課題の抽出の支援なお、ご要望によりACチェックリスト(英文)の和訳(注記*)を支援 2〜4回
抽出された課題に対する解決策の検討・特定の支援 4〜6回
Nadcap審査前の内部監査の実施を支援 1〜2回
審査機関に提出する必要のある品質マニュアル及び手順書類の英訳(注記*)を支援  ー
審査支援 審査は、原則英語で実施されますので、企業様で英語による対応ができない場合には、通訳の支援 審査日数による
審査後支援 検出された不適合(NCR)の是正処置内容の検討及び特定の支援 1〜2回
是正処置回答書の英文化も支援

支援スケジュール例

Nadcap認証取得において、審査準備~審査後までの支援を実施する場合、支援内容、支援回数、期間等については個別に調整させていただきます。

まずは、弊社サイトの「お問合せフォーム」からご連絡ください。お待ちしおります。